夏の中京開催の風物詩レースとなっていたCBC賞。東京2020開催(1年延期)協力のため2020年は、阪神競馬場で行われる。所変われば品変わる、という諺もあるが、「牝馬のハンデ55.5」にフォーカスして定点観測してみたい。
CBC賞は、出走する全ての馬に勝利機会を均等に与えるために、競走能力や近走の成績を勘案して、ハンデキャッパーによって負担重量が決められるハンデ戦として行われている。
牡馬と牝馬の能力差は、セックスアローワンス(性別による負担重量差)と呼ばれ、2キロ差が付けられている。競走能力が同じと推定される牡馬にハンデ57.0キロを付けるなら、牝馬には2キロ軽減の55,0キロのハンデを付けることになる。
CBC賞が夏開催に戻った2008年以降、牝馬にハンデ55.5キロが付けられたことが3回ある。2009年のカノヤザクラ、2015年のウリウリ、2016年のベルカントである。それぞれの成績と馬券対象となった馬及びそのハンデは下記の通り。
<牝馬にハンデ55.5キロが付けられたCBC賞>
2009年 第45回CBC賞
2枠04カノヤザクラ 11着 55.5 牝5
4枠08スピニングノアール ☆3着 55.0 牡8
6枠12プレミアムボックス ★1着 55.0 牡6
8枠17エイシンタイガー ★2着 52.0 牡3
単勝④ 3,710円 3連単⑫→⑰→⑧ 459,460円
2015年 第51回CBC賞
3枠06ウリウリ ★1着 55.5 牝5
4枠07ダンスディレクター ★2着 55.0 牡5
7枠13サドンストーム ☆3着 57.0 牡6
単勝⑥ 510円 3連単⑥→⑦→⑬ 9,110円
2016年 第52回CBC賞
4枠05ベルカント ☆3着 55.5 牝5
5枠07ラヴァーズポイント ★2着 50.0 牝6
7枠11レッドファルクス ★1着 56.0 牡5
単勝⑪ 750円 3連単⑪→⑦→⑤ 136,160円
第45回のカノヤザクラは11着に終わっているが、第51回のウリウリは1着、第52回のベルカントは3着と、ハンデキャッパーが55.5キロのハンデを付けた3頭中2頭が馬券対象になっている。
牝馬7頭が出走する2020年のCBC賞。2月のシルクロードSに優勝した4歳牝馬アウィルアウェイにハンデ55.5キロが付けられた。レッドアンシェルが優勝した2019年のCBC賞は、ハンデ51.0キロを背負い、3番人気に支持されたものの8着に終わっている。
ハンデ55.5キロ付けられたカノヤザクラ、ウリウリ、ベルカントは5歳牝馬で、アウィルアウェイは4歳牝馬。年齢差はあるが、CBC賞の「牝馬のハンデ55.5」という定点で観測するなら、11着、1着、3着の成績の流れから、馬券対象として有力視されてしかるべき存在だ。
「牝馬のハンデ55.5」が出走したCBC賞において、連勝馬券の対象となった馬は、ハンデ55.0キロで優勝した6歳牡馬プレミアムボックス、ハンデ55.0キロで2着となった5歳牡馬ダンスディレクター、ハンデ56.0キロで優勝した5歳牡馬レッドファルクス。
「牝馬のハンデ55.5」のアウィルアウェイの相手は、5歳牡馬及び6歳牡馬で、ハンデ55.0キロまたは56.0キロを付けられたグランドロワ、タイセイアベニール、ジョイフルと見立てている。
2020年 第56回CBC賞
○枠○アウィルアウェイ ?着 55.5 牝4
○枠○グランドロワ ?着 55.0 牡6
○枠○タイセイアベニール ?着 56.0 牡5
○枠○ジョイフル ?着 56.0 牡6
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