プレー中は襟のあるシャツの裾をボトムの中に入れる。ドレスコードと言われるゴルフの服装マナーである。しかし、シャツの裾をボトムインした状態とボトムアウトした状態で運動して体温を測定すると、ボトムアウトした人よりボトムインした人の方が4〜5度、体温が高くなるという。
額面通りに受けるなら、ドレスコードを厳守して、シャツの裾をボトムインした状態でラウンドすれば体温は40度。シャツの裾をボトムアウトして、ラフな格好でラウンドした場合には体温は35度ということになる。
ドレスコードは、ゴルフ場ごとに定められるものだが、炎天下のゴルフで熱中症を避けるために「シャツの裾はズボンにインしないことを推奨」するゴルフ場があると、聞いたことは1度もない。
シャツの裾をズボンにインしなければ、インした場合より体温を5度下げる効果あると力説したところで、「身だしなみとして裾はズボンの中に入れる」ことを金科玉条としている名門ゴルフ場のフェローシップ委員会の面々の耳に、届くことはないだろう。
夏を迎えると、ゴルフショップの店頭には熱中症対策グッズがズラリと並ぶ。ネッククーラー、冷却ベスト、首掛け扇風機などの対策グッズの効果はそれなりにあるのだろうが、シャツの裾を出すだけで、体温上昇を一定程度抑えることができる。
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毎年のこととは言え、体温を超える気温の中でゴルフをするだから、熱中症で救急搬送されるゴルファーは後を絶たない。納めているゴルフ場利用税は、ゴルフ場がある地方自治体の行政需要の財源の一部に当てられているとは言え、救急車を呼ばなくて済む対策を考える時期に来ているのではないだろうか。
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