中山競馬場で行われる芝の古馬マイル重賞は、ダービー卿CT、京成杯AH、牝馬限定のターコイズSで、3レースとも出走する全ての馬に勝利機会が均等に与えられるハンデ重賞として行われている。
実績上位馬には重い負担重量が強いて、格下馬については負担重量を軽減して、ゴール前で横一線を理想とするハンデ戦とあって、歴代優勝馬のハンデは49.5キロ〜59.0キロまでと幅広く、様々なタイプの馬が優勝している。
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とは言え、せん馬の優勝は1度もなく、65回目を迎えている。「せん馬が優勝できない京成杯AH」という視点に立って、2番人気フィフスペトルが優勝した2011年以降、せん馬が出走した京成杯AHを定点観測してみた。
<せん馬が出走した京成杯AH>
2011年 第56回京成杯AH
8枠13フライングアップル 12着 セ7 54
8枠14アプリコットフィズ ★2着
2012年 第57回京成杯AH
6枠11スピリタス ☆3着 セ7 55
2013年 第58回京成杯AH
4枠05ワイズリー 7着 セ5 54
5枠07エクセラントカーヴ ★1着
5枠08ダノンシャーク ★2着
2014年 第59回京成杯AH
3枠06ブレイズアトレイル ★2着
4枠07ミトラ ☆3着 セ6 56
2018年 第63回京成杯AH
8枠14ワントゥワン ★2着
1枠01ミュゼエイリアン 13着 セ6 56
2枠02ロジクライ ☆3着
2019年 第64回京成杯AH
1枠02ジャンダルム ☆3着
2枠03カルヴァリオ 4着 セ6 53
せん馬の出走は延べ6頭を数える。3着2回、着外4回の競走成績を残している。馬券対象としてせん馬を軽視する理由はないが、1着1回、2着4回、3着2回のせん馬の隣の馬番、隣枠に馬券的な妙力を感じる。
せん馬の隣の馬番、枠番がなぜ走るのか? 合理的に説明することはできないが、馬券的中の手がかりとなるのであれば、乗らない手はない。ストーミーシーとともに、トップハンデ57.0を背負うアストラエンブレム。
重賞勝ちはないものの、オープン特別を2勝している実績馬で、5月の谷川岳Sで3年ぶりとなる勝利を挙げるなど、老いて益々盛んと言いたいところなれど、前日発売では16頭立て15番人気に甘んじている。
中山の芝1600m戦は、2016年NZトロフィー1番人気4着、2019年東風S2番人気2着、2020年東風S2番人気2着と、結果を残しているコース。「上がり目のない7歳馬」、「見込まれたハンデ57」と侮っていると、痛い目に遭うかも知れない穴馬だ。
2020年 第65回京成杯AH
6枠11ラセット ?着
6枠12エントシャイデン ?着
7枠13ミッキーブリランテ ?着
7枠14アストラエンブレム ?着 セ7 57
8枠15メイケイダイハード ?着
8枠16スマイルカナ ?着
アストラエンブレムを軽視するつもりはないが、馬券的な魅力をより感じるのは、せん馬アストラエンブレムの隣枠を引き当てた6枠ラセット、エントシャイデン、8枠メイケイダイハード、スマイルカナ、そして同枠隣のミッキーブリランテだ。
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