宝塚記念ファン投票の最終結果が、6月11日にJRAから発表された。2年連続でアーモンドアイがファン投票1位になったものの、同馬は福島県のノーザンファーム天栄へ放牧に出されており、宝塚記念は回避。
ファン投票の得票数の多い上位10頭に優先出走権が与えられるが、ファン投票5位までに入った馬の中で、宝塚記念出走を表明しているのは、2位ラッキーライラック、3位サートゥルナーリアの2頭だけ。
出走馬をファン投票で選ぶ試みには賛成するが、出走回避を表明している馬が投票対象になっていたり、最大10頭まで投票できるため、1票の格差が最大10倍となる現行のシステムでは、レースの盛り上がりには限界がある、と言わざるを得ない。
<第61回宝塚記念ファン投票 有効投票数1,4040,621票>
1位 アーモンドアイ 111,842票 牝5
2位 ラッキーライラック 106,401票 牝5
3位 サートゥルナーリア 84,412票 牡4
4位 フィエールマン 78,935票 牡5
5位 ワールドプレミア 73,232票 牡4
6位 クロノジェネシス 69,182票 牝4
7位 キセキ 64,983票 牡6
8位 ワグネリアン 57,584票 牡5
9位 コントレイル 56,926票 牡3
10位 ブラストワンピース 56,120票 牡5
夏のグランプリ宝塚記念の1週前となる6月21日(日曜日)は、サマースプリントシリーズ第一戦となる函館スプリントSと3歳ダート重賞のユニコーンSが、重賞番組として組まれている。
今回は、日が当たらない3歳ダート路線にあって、春期番組では唯一の重賞となるユニコーンSの歴代優勝馬の毛色を定点観測。第1回ユニコーンS優勝馬シンコウウインディから、第24回優勝馬ワイドファラオまで歴代24頭の優勝馬を毛色で分別してみた。
<ユニコーンS歴代優勝馬24頭の毛色>
25.00% 栗 毛 12頭
50.00% 鹿 毛10頭
0.48% 栃栗毛1頭
14.00% 黒鹿毛1頭
3.00% 青鹿毛0頭
0.48% 青 毛0頭
7.00% 芦 毛0頭
0.04% 白 毛0頭
サラブレッドの毛色は、8種類に分類されている。レースに出走する馬の半分は鹿毛で、黒鹿毛、青鹿毛を含めた鹿毛系は70%弱の一大勢力となっている。25%の栗毛、7%の芦毛が続き、栃栗毛、青毛、白毛については、合わせて1%弱の希少種となっている。
鹿毛と黒鹿毛で11頭の優勝馬を出しているが、特筆すべきはサラブレッド全体の25%に過ぎない栗毛が、12頭の優勝馬を出していることだ。鹿毛のホモ遺伝子を持っているディープインパクトには、栗毛の産駒が出ることはない。そんな条件下で、栗毛はユニコーンSに12勝しているのだから、驚き桃の木山椒の木というほかない。
<ユニコーンS栗毛の優勝馬>
1996年 第1回 単勝810円 父デュラブ(栗毛)
1枠01シンコウウインディ ★1着 3番人気
1997年 第2回 単勝510円 父デヴィルズバッグ(鹿毛)
2枠03タイキシャトル ★1着 3番人気
1999年 第4回 単勝1,400円 父シーキングザゴールド(鹿毛)
3枠03ゴールドティアラ ★1着 8番人気
2000年 第5回 単勝1,000円 父クラフティプロスペクター(栗毛)
1枠01アグネスデジタル ★1着 4番人気
2003年 第8回 単勝180円 父フォーティナイナー(栗毛)
7枠14ユートピア ★1着 1番人気
2004年 第9回 単勝820円 父シャンハイ(鹿毛)
5枠10トップオブワールド ★1着 5番人気
2005年 第10回 単勝110円 父フジキセキ(青鹿毛)
6枠11カネヒキリ ★1着 1番人気
2006年 第11回 単勝900円 父ブライアンズタイム(黒鹿毛)
6枠11ナイキアースワーク ★1着 4番人気
2012年 第17回 単勝320円 父ブライアンズタイム(黒鹿毛)
2枠04ストローハット ★1着 1番人気
2013年 第18回 単勝690円 父マジェスティックウォリアー(鹿毛)
4枠06ベストウォーリア ★1着 3番人気
2017年 第22回 単勝490円 父ゴールドアリュール(栗毛)
4枠08サンライズノヴァ ★1着 2番人気
2019年 第24回 単勝660円 父ヘニーヒューズ(栗毛)
1枠01ワイドファラオ ★1着 3番人気
第25回ユニコーンSには、デビュー戦大差、2戦目9馬身差と、鹿毛の外国産馬レッチェバロックが出走する。ダートの舞姫の前では、アポロアベリア、オーロラテソーロ、サトノラファール、ラブリーエンジェルと、栗毛の頭数は揃ってはいるものの、ダートの舞姫の前では旗色は悪そうだ。それでも栗毛に注目するのは、ユニコーンSの栗毛は大物を喰ってきたという歴史を定点観測できるからだ。
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