デビューから連戦連勝を重ねて、オークスの女王となる。繁殖牝馬としての成功は約束されたようなものだが、オークス優勝以後は連戦連敗の汚れ役を演じ、オークス馬の輝きがすっかりなくなってしまってから、寂しく現役引退するオークス馬の事例のなんと多いこと。
2019年に無敗のオークス馬となったラヴズオンリーユー。無敗のオークス馬として出走した2019年のエリザベス女王杯は、1番人気に支持されながら3着。4歳となった2020年は、ヴィクトリアМ7着、鳴尾記念2着、府中牝馬S5着と人気を裏切り、気がつけば、オークス馬としては連敗街道まっしぐら。
2度目の挑戦となるエリザベス女王杯で復活の狼煙をあげることができるのか。それとも、オークス優勝以後の連敗記録を4から5に伸ばすのか。ラヴズオンリーユーのことはラヴズオンリーユーに聞くとして、1999年以降、連戦連敗オークス馬は、ウメノファイバー、シルクプリマドンナ、スマイルトゥモロー、ローブデコルテ、トールポピー、サンテミリオン、エリンコート、ソウルスターリングと8頭を数える。
<オークス優勝が最後の晴れ舞台>
1999年 ウメノファイバー 7戦未勝利(エ女杯12着)
2000年 シルクプリマドンナ 10戦未勝利(エ女杯5着、9着)
2002年 スマイルトゥモロー 7戦未勝利(エ女杯6着、15着)
2007年 ローブデコルテ 10戦未勝利(エ女杯11着)
2008年 トールポピー 7戦未勝利(エ女杯未出走)
2010年 サンテミリオン 13戦未勝利(エ女杯9着、18着)
2011年 エリンコート 9戦未勝利(エ女杯12着、14着)
2017年 ソウルスターリング 10戦未勝利(エ女杯未出走)
エリザベス女王杯に2度挑戦した連戦連敗オークス馬は、シルクプリマドンナ、スマイルトゥモロー、サンテミリオン、エリンコートで、この4頭には1度目より2度目のエリザベス女王杯の着順が大きな数字という共通点がある。4戦4敗オークス馬ラヴズオンリーユーの1度目のエリザベス女王杯着順は3着。それより大きな数字となれば、馬券的には軽視できる存在となる。
エリザベス女王杯前日発売オッズを確認すると、4戦4敗オークス馬ラヴズオンリーユーは4.6倍、ラッキーライラックに次ぐ2番人気に支持されている。ラヴズオンリーユーの復活に期待するにしても、連戦連敗オークス馬のジンクスを錦の御旗に切り捨てるにしても、十分過ぎるほどの存在感がある。
連戦連敗オークス馬シルクプリマドンナ、スマイルトゥモロー、サンテミリオン、エリンコートの2度目のエリザベス女王杯の結果を下敷きに、「8枠」と「1番人気」のふたつの条件をクリアするラッキーライラックを本命◎に指名する。ラヴズオンリーユーをバッサリ切り捨てるか押さえるかは、馬券購入直前までの楽しみにとっておきたい。
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