石川ひとみの♪まちぶせ♪、松田聖子の♪白いパラソル♪がヒットした1981年(昭和56年)に創設されたジャパンC。アニバーサリー40回を迎えるが、語呂合わせから「いい肉の日」に制定されている11月29日に行われたジャパンCは5回を数える。
第7回、第12回、第18回、第29回、第35回と、5回ある「いい肉の日」ジャパンCを定点観測し、そこから得られたデータを手がかりに、6回目となる「いい肉の日」ジャパンCの馬券アプローチしてみたい。
1987年11月29日の第7回ジャパンCで、1番人気に支持されたのは、後に「鉄の女」と言われたトリプティクである。当時は前哨戦として行われていた富士Sを圧勝した本気度が評価されたが、ルグロリュー、サウスジェット、ダイナアクトレスに先着を許す4着に終わっている。
英国オークス、愛国オークス、ヨークシャーオークスに優勝し、凱旋門賞で2着となったユーザーフレンドリーが参戦した1992年11月29日の第12回ジャパンC。第1回ザベリワン3着、第3回ハイホーク13着、第7回トリプティク4着に続き、4頭目となる海外招待牝馬のジャパンC1番人気だったが、ユーザーフレンドリーは6着に敗退。
3度目の11月29日ジャパンCとなった1998年の第18回は、日本代表馬の牝馬エアグルーヴが2番人気に支持されて2着を確保し、4度目の11月29日ジャパンCとなった2009年の第29回は、日本代表馬の牝馬ウオッカが1番人気に応えて優勝している。
海外招待牝馬の1番人気は煮ても焼いても食えないが、日本代表牝馬の1番人気は美味しくいただける…? そんな早とちりの定点観測結果を携えて、その後の牝馬1番人気を検証してみた。
第30回日本代表牝馬1番人気ブエナビスタ1位入線2位降着、第31回海外招待牝馬デインドリーム1番人気6着、第33回日本代表牝馬1番人気ジェンティルドンナ1着、第34回日本代表牝馬1番人気ジェンティルドンナ4着、第38回日本代表牝馬1番人気アーモンドアイ1着。
外国招待牝馬の1番人気は5回あって、その成績は3着1回、着外4回。日本代表牝馬の1番人気も同じ5回で、1着3回、2着1回、着外1回。ジェンティルドンナの4着については、ジャパンC3連覇はちょっと欲張りなんじゃないの、という警鐘だったと都合良く解釈したい。
<明暗ハッキリクッキリ海外招待牝馬と日本代表牝馬>
1987年 第7回ジャパンC
1枠01サウスジェット ★2着
4枠06トリプティク 4着 1番人気
7枠11ルグロリュー ★1着
8枠14ダイナアクトレス ☆3着
1992年 第12回ジャパンC
1枠01ユーザーフレンドリー 6着 1番人気
5枠07ナチュラリズム ★2着
6枠09ディアドクター ☆3着
8枠14トウカイテイオー ★1着
1998年 第18回ジャパンC
1枠01エアグルーヴ ★2着
5枠09スペシャルウィーク ☆3着 1番人気
6枠11エルコンドルパサー ★1着
2009年 第29回ジャパンC
3枠05ウオッカ ★1着 1番人気
3枠06レッドディザイア ☆3着
5枠10オウケンブルースリ ★2着
2015年 第35回ジャパンC
1枠01ラブリーデイ ☆3着 1番人気
3枠06ラストインパクト ★2着
7枠15ショウナンパンドラ ★1着
11月29日ジャパンCに戻って、結果検証を続けていくと、人気のあるなしに関わらず、日本代表牝馬が好走していることがおわかりいただけるだろう。第40回ジャパンCに出走する日本代表牝馬は、2度目の優勝を狙うアーモンドアイ、前回の2着馬カレンブーケドール、無敗の3冠牝馬デアリングタクトの3頭。
コントレイルの強さは認めるとして、ウオッカが牝馬のジャパンC1番人気に初めて応えた2009年の「いい肉の日」ジャパンCの結果を踏まえると、牝馬のワンツーやワンスリー、ツースリーという決着を見てみたいっと思うのは、筆者だけだろうか。
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