チャンピオンズC(旧ジャパンカップダート)連覇を定点観測

 2020年から優勝馬には、国際招待レース「サウジアラビアカップ」への優先出走権が与えられることになったチャンピオンズC。同レースも、ジャパンCダートとして行われていた2013年までは、国際招待競走として行われていたが、レースタイトルの変更に合わせ、国際招待制は廃止されている。

 国際招待レースとして行われていた2005年に優勝したカネヒキリは、競走馬には不治の病とも言われる屈腱炎を発症し、2年の休養を強いられたが、復帰2戦目の2008年のジャパンCダートに優勝し、ジャパンCダートを2勝した最初の馬となっている。

 カネヒキリのジャパンCダート優勝を出馬表で確認すると、2005年、2008年、どちらも枠順は5枠10番。同枠隣には、G2青葉賞優勝のハイアーゲーム、同じくG2日経新春杯優勝のアドマイヤフジと、芝のG2重賞優勝馬が配置されていたことがわかる。

<G2優勝馬に祝福されたカネヒキリ>

2005年 第6回ジャパンカップダート

5枠09ハイアーゲーム     9着 青葉賞

5枠10カネヒキリ      ★1着 G2優勝馬の同枠隣

2008年 第9回ジャパンカップダート

5枠09アドマイヤフジ     14着 日経新春杯

5枠10カネヒキリ      ★1着 G2優勝馬の同枠隣

 ジャパンCダート2勝はカネヒキリに譲るとして、ジャパンCダート連覇(2010年、2011年)の偉業を初めて達成したのはトランセンドである。カネヒキリのように同じ枠番という粋な計らいはなかったが、出馬表で確認すると、最初の優勝は芝のG2重賞に2勝していたアリゼオのふたつ隣枠で達成している。

 2度目のジャパンCダート優勝は、G2札幌記念優勝馬ヤマニンキングリーの隣枠だったが、2着に突っ込んできたワンダーアキュートは、芝のG2重賞優勝馬のふたつ隣枠だったことが確認できる。

<ふたつ隣枠に放たれたG2優勝馬の威光は>

2010年 第11回ジャパンカップダート

2枠03トランセンド     ★1着 G2優勝馬のふたつ隣枠

3枠

4枠07アリゼオ              16着 スプリングS 毎日王冠

5枠

6枠12アドマイヤスバル   ☆3着 G2優勝馬のふたつ隣枠

2011年 第12回ジャパンカップダート

5枠09ワンダーアキュート  ★2着 G2優勝馬のふたつ隣枠

6枠

7枠14ヤマニンキングリー   7着 札幌記念

8枠16トランセンド     ★1着

 ダート界のチャンピオンホースを決めるチャンピオンズC(旧ジャパンCダート)と、芝のG2優勝馬との間に、馬券に関連する因果関係など存在するはずはない。とは言え、2度あることは3度あるのが世の中の常という軽い乗りで、カネヒキリ、トランセンドのジャパンCダート優勝の定点観測から導き出されるシナリオは?

 クリソベリルがチャンピオンズCの連覇を達成するケースでは、第20回の結果を手がかりに、唯一の芝のG2重賞優勝馬として出走するエアスピネルの隣枠若しくは4つ隣枠が馬券対象として浮上することになる。

<鍵を握る存在となるG2デイリー杯2歳S優勝馬>

2019年 第20回チャンピオンズC

3枠05クリソベリル     ★1着 G2優勝馬の4つ隣枠

4枠

5枠

6枠11ゴールドドリーム   ★2着 G2優勝馬の隣枠

7枠13ワイドファラオ     14着 NZトロフィー

2020年 第21回チャンピオンズC

2枠03メイショウワザシ    ?着 G2優勝馬の隣枠

2枠04エアアルマス      ?着 G2優勝馬の隣枠

3枠06エアスピネル      ?着 デイリー杯2歳S

4枠07カフェファラオ     ?着 G2優勝馬の隣枠

4枠08サンライズノヴァ    ?着 G2優勝馬の隣枠  

5枠

6枠

7枠13インティ        ?着 G2優勝馬の4つ隣枠

7枠14ヨシオ         ?着 G2優勝馬の4つ隣枠  

 G2優勝馬の隣枠で浮上する2枠と4枠。二択で選んでみたいのは4枠。G2優勝馬の4つ枠で浮上する7枠のインティとヨシオ。こちらは迷うことなくインティを選んで、馬券を組み立ててみたい。

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